
先日、神奈川県葉山町へ出張買取に伺いました。今回お譲りいただいたのは、西洋史や日本近代史の資料、アート、戯曲など多岐にわたるジャンルの専門書を中心とした約1000冊です。
これほどまとまったボリュームの蔵書を拝見できるのは、古本屋冥利に尽きる瞬間です。一点一点、内容と市場の需要を照らし合わせながら丁寧に査定させていただきました。
中世ヨーロッパ史の基本文献『フランク史』
今回の買取で特に目を引いたのが、ガウリウス・フロレンティウス・グレゴリウスによる『フランク史』(全3巻・白水社)です。
メロヴィング朝時代の通史を描いた本書、西洋中世史を研究する上では欠かせない基本文献です。「クローヴィス以前」から「カロリング朝の達成」まで、歴史のうねりを記述したこのシリーズのように学術的な価値の高い専門書は内容面での評価が古本でも価格の高さを維持しています。
評伝・日記・戯曲に見る「個人の記録」の価値
また、今回は人物に焦点を当てた書籍も多く含まれていました。
- 『古川ロッパ昭和日記』(戦前・戦中・戦後篇)
- 『ナボコフ自伝 記憶よ、語れ』
- 『バルザック伝』
評伝や日記、回想録といったジャンルは、その人物の知名度や資料としての希少性、そして発行時期の新旧によって市場価値が大きく変動するのが特徴です。たとえば『古川ロッパ昭和日記』のように、当時の世相をうかがわせるような書籍は単に個人の記録という範囲を超えた史料としての価値もあります。
あわせて、別役実の戯曲集(『ジョバンニの父への旅』『山猫からの手紙』など)も色々とお売りいただきました。演劇関連の古書も、価格に上下幅はありますが特定の作家や演出家に根強いファンがいるジャンルですね。
アート・ヴィジュアル本の買取傾向
アート関連では、ポップアートの旗手として知られるPeter Max(ピーター・マックス)の『Poster Book』がありました。こちらは洋書ではありますが、その鮮烈な色彩とデザイン性は現在も世界的に人気が高く、国内のコレクターの間でも需要があります。
他にも、バウハウスの歴史を網羅した『バウハウス ワイマール/デッサウ/ベルリン/シカゴ』や、日本浮世絵博物館の図録など、図版が中心の書籍も多くありました。大型本や図録は保管に場所を取りますが、人気のあるジャンルです。
今回お譲りいただいた主な書籍(一部抜粋)
- フランク史(1 クローヴィス以前 / 2 メロヴィング朝の模索 / 3 カロリング朝の達成)
- Peter Max Poster Book
- バウハウス(英語版+別冊日本語訳版)
- 古川ロッパ昭和日記(戦前・戦中・戦後篇)
- 吉行淳之介全集(全15巻揃い)
- 亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言
- 闇をひらく光 19世紀における照明の歴史
- BEFORE THEY PASS AWAY 彼らがいなくなる前に
- 伊藤史朗の幻 消えた天才ライダー
専門書・古書の買取はカネシバ書店へご相談ください
カネシバ書店では、歴史、芸術、文学、社会科学といった幅広い分野の専門書・古書の買取を承っております。
今回のような1000冊規模の大量買取はもちろん、「特定の研究分野の蔵書を整理したい」「価値があるか分からないが、古い本が大切に残されている」といったご相談も歓迎です。
神奈川県内をはじめ、近隣エリアへの出張買取も柔軟に対応しております。まずは、お手元の蔵書についてお気軽にお問い合わせください。

お手元に、今回ご紹介したような歴史・アート分野の専門書などはございませんか?もしよろしければ、次に読まれる方への橋渡しをお手伝いさせてください。具体的な書名をお教えいただければ、事前におおよその査定額をお伝えすることも可能です。